如月新一

作家です。著作『放課後の帰宅部探偵 学校のジンクスと六色の謎』 読んでる間は楽しくて、読み終わったら何かが残る、面白い小説が好きです。 http://papermoon.gloomy.jp/index.html

百万円ゾンビ(2稿−14)

     14     駅前広場のベンチに戻り、ぼーっと人の往来を眺める。知らない人たちで溢れている。この町には、たくさんの人がいる。大人も子供も、良い奴も悪い奴…

百万円ゾンビ(2稿−13)

       13  男はこの世の悲しみに打ちひしがれるように、がっくりと肩を落として固まっていた。かれこれ、十分以上ぴくりとも動かずに地面を見つめており、通行人…

百万円ゾンビ(2稿−12)

    12 「お金を脅し取るっていうのは、感心できませんよ」  友達が被害者になり、仕返しがてら金儲けをするのは正しい道ではない。口実が欲しかっただけではないか…

百万円ゾンビ(2稿−11)

       11  僕と彼の間には、見えない壁がある。彼は、透明の壁の存在に気づくと首を傾げ、不思議そうに空中を叩いた。この見えない壁を回り込めるのではないか、…

百万円ゾンビ(2稿−10)

       10  自分の失態を報告するのは辛いものだ。 「逃げられちゃったのは平くんのせいじゃないよ」  自分の失態を優しく慰められるはとても沁みる。面目ない…

百万円ゾンビ(2稿−9)

      9  マスクをした見ず知らずの女性から「見てた」と言われた。  何を? 慌てて頭の中で、記憶の蓋を引っくり返して回る。「内密にお願い致します」という…