『モリス』(講談社リデビュー小説賞受賞作:改稿中)

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「クビキリ」(2稿-2)

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 十六歳、高校二年生の僕は犬を探している。探しているのは白い中型犬だ。家に帰り、犬が尻尾を振りながら駆け寄って来たら嬉しいだろう。家族が待っているというのは良いことだ。

 だけど、僕は犬を、新しい家族を探しているというわけではない。
 そもそも探しているのは他所の犬だ。

「すいません、すいません」

 校門のそばに立ち、下校する生徒たちに声をかけながら紙を差し出して行く。

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とっても嬉しいです…!

「クビキリ」(2稿-1)

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「殴られたことはあるか?」

 十六年感の人生を回想しながら、「ない」と僕は答える。

 子供の頃に父と母は離婚していて、父親から殴られたことはない。大らかな母親は僕を打ってしつけをしたことがないし、悪さをしないから先生の体罰を受けたこともない。

 弱そうに見えるからいじめられかけたこともあるが、無視をするとか仲間はずれにするとか、嫌がらせをされるという感じだ。殴られはしない

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明日もがんばります!

続1話目修正を始めましょ!

※ご注意 本編のネタバレがございます。
コチラの▶︎作品と合わせて
お楽しみいただけますと幸いです。

登場人物紹介
如月:リデビュー賞を受賞した作家
河北:講談社タイガの編集長
泉:講談社タイガの編集者
佐渡島:コルクの如月担当編集者

如月:1話目のつづきを書きました! これで1話目の初稿は終わりです。
お手すきの際にお読み下さいませ…!

佐渡島:まとめて読んだよ。流れはいいと思うのだけど、

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明日もがんばります!
2

1話目修正を始めましょ!

※ご注意 本編のネタバレがございます。
コチラの▶︎作品と合わせて
お楽しみいただけますと幸いです。

登場人物紹介
如月:リデビュー賞を受賞した作家
河北:講談社タイガの編集長
泉:講談社タイガの編集者
佐渡島:コルクの如月担当編集者

如月:1話目冒頭を書いてアップしました(1話目の1〜4らへん)ので、お手すきの際にお読みくださいませ…!

佐渡島:ここまではかなりいい感じで、先が読みたくなる

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「クビキリ」(初稿-9)

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 初めて会ったマリンは写真で見るよりも愛嬌のある顔をしていた。青い右目は神秘的だけど、この犬の価値はそんなものではないように思う。

 マリンは、自分の首が切り落とされるかもしれなかったなんて、夢にも思っていないだろう。僕たちを先導して歩き、時々無邪気な笑顔で振り返る。犬は口を開いていると笑っているように見えて、こちらの頬も緩んでしまう。

「犬は呑気なもんだな」

 リードを握

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「クビキリ」(初稿-8)

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 森巣が鼻先まで持ち上げていたティーカップをゆっくり下ろした。

『きれいは汚い、汚いはきれい』人は見かけじゃわからない。森巣はまだ、僕を油断させようとしているのではないか、味方のふりをして欺いているのでは? と額に冷や汗がぶわっと浮かぶのがわかる。

 もう、何を信じていいのかわからない。
 ぐわんぐわんと目眩が起きているようだ。

「お待たせお待たせ」

 リビングの扉が開

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2

「クビキリ」(初稿-7)

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 壁に取り付けられている、インターフォンのモニターを見て、殺人鬼が僕を探しにやって来たような戦慄を覚えた。

 そこには、柔和な表情の森巣が写っている。何故、森巣がここにいるのか。もしかして、瀬川さんに『森巣の知り合いのことをまだ信じない方がいい』と言ったことに怒り、僕を探していたのだろうか?

 隠れても無駄だ、僕がここにいることはお見通しだとでも言うように、再びピンポーンと

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とっても嬉しいです…!
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「クビキリ」(初稿-6)

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 詳しく話を聞こうと案内された柳井先生の家は、瀬川さんの家の近所にあるレンガ調をした外壁の、庭とガレージ付き一軒家だった。玄関には観葉植物が置かれ、来客を出迎える大きな油絵が掛かっている。

「どうした、平? ぼーっとつっ立って。ここは職員室じゃないから、遠慮しなくていいんだぞ」

 柳井先生がずいずいと奥のリビングへ向かっていく。そうは言われても、と僕は緊張しながら用意され

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「クビキリ」(初稿-5)

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『森巣くんは信じても大丈夫だよね?』

 僕の心の声ではない。瀬川さんからの着信だ。
 小学校を後にし、思考の迷路に迷い込むように、町を彷徨っていたらスマートフォンに瀬川さんからの着信があった。

『違うな、森巣くんの知り合いって信じても大丈夫かな?』

 絞り出された不安そうな声が、スピーカーから耳に届く。

「知り合い? どういうこと?」
「連絡があってね、森巣くんの知り合

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「クビキリ」(初稿-4)

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 瀬川さんの犬を奪った犯人が逃げ込んだ先は、袋小路だった。
 だが、そこに姿はなかったのだと言う。

 犯人は煙のように消えたのか? そんな馬鹿な、とこの話を何度聞いても狐につままれたような気持ちになる。

 森巣はどう思っただろう? 面食らっているだろうと顔色を窺う。顎に手をやり、思慮深そうに周囲に視線をやって観察していた。なんとなく、彼の周りの雰囲気がピリッと張り詰めている

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