如月新一
2021年1月15日『あくまでも探偵は」発売 2021年1月24日重版&シリーズ化決定 しかし、あれから一年が過ぎてもまだ、続刊は発売されていない。 チームは今や半分以下。彼らに一体何があったのか、2巻は一体どうなるのか… 二人三脚で走りながら意見をぶつけ合い、取っ組み合い、励まされながら、慰めながら如月は今日も戦う! プロの編集者からの小説アドバイスは、再び読む者全てに納得を届ける。 発売に向けて、がんばれ如月! みんなも応援してあげてくれ! 3月15日に『あくまでも探偵は もう助手はいない』が講談社タイガから無事に発売されるのか!? されるけど!
このお金あれば本が何冊買えるかな、と考えてしまう自分がいる。そう思ってる作家が書く、読めて良かった! 何かに効く! と思えた小説やマンガの読書感想マガジンです。
小説家如月新一が、小説家になるまでのエッセイです。 脇道多め! ワイルドサイドを行け!
毎日、何かの記念日だったりします。 その日の記念日をお題にした、掌編小説集になっております。
「男子校出身なんだよ。中高6年間」 俺がそう言うと、みんなが珍しい生き物を見る目を向けてくる。 なんとなくだけど、みんな男子校について「汗臭くて汚い、むさくるしい…
こんにちは、如月新一です。 外は寒いのに、電車とか建物の中は暑くて、なんかまいっちゃうよねぇ、という季節ですね。私は暑いのが大の苦手なので、はよ冬になりきってく…
「あちゃー」 電車を降りて駅前の駐輪場に行くと、自転車が10台くらいドミノ倒しになっていた。わたしのママチャリも、青いマウンテンバイクの下敷きになって苦しそうに…
パチン……パチン、と乾いた音がする。 本気で戦っているのに、その音はあまりにも静かで、だからこそ、恐ろしい。 「なんで土曜日なのにやってるわけ?」 狭い部…
子供は私じゃない。 私の意思とは無関係の生き物だ。 血を分けたし、お腹の中で育てたのに、生まれてきた子は私ではない。私の中から出て来たのに、私ではない。こ…
「お前、全部笑ってないな」 壁にかかっている写真を見て、加賀美辰彦はハハッと笑った。 リビングの入ってすぐのところにある、サイドボードの上には電話機が置かれ…
2018年11月30日 12:03
「男子校出身なんだよ。中高6年間」俺がそう言うと、みんなが珍しい生き物を見る目を向けてくる。なんとなくだけど、みんな男子校について「汗臭くて汚い、むさくるしい場所」というイメージを持っているのではなかろうか。話し相手に、きゃっきゃうふふのない青春を送った哀れな奴と思われた、と秒でわかる。だが、そうじゃない! それは運動部の部室だけだ!!(アメフト部の部室は窓が開けっ放しで、よくカラスが
2018年11月19日 18:00
こんにちは、如月新一です。外は寒いのに、電車とか建物の中は暑くて、なんかまいっちゃうよねぇ、という季節ですね。私は暑いのが大の苦手なので、はよ冬になりきってくれと思っております。みなさまは、いかがお過ごしでしょうか。私は完全に体調を崩しました。『365日小説』本日おやすみいたします。いつもお読みいただき、ありがとうございます!また、スキやコメントやサポートも、大変励みになっておりま
2018年11月18日 15:56
「あちゃー」 電車を降りて駅前の駐輪場に行くと、自転車が10台くらいドミノ倒しになっていた。わたしのママチャリも、青いマウンテンバイクの下敷きになって苦しそうにしている。 今日は、散々な一日だ、と顔をしかめる。 ずっと温めていた企画がポシャるし、急な修正仕事が入ってスケジュールが崩れるし、上司は現場のことをわかってる筈なのに新しい仕事を押し付けてきた。 同僚のフォローで謝りに行った
2018年11月17日 12:12
パチン……パチン、と乾いた音がする。 本気で戦っているのに、その音はあまりにも静かで、だからこそ、恐ろしい。「なんで土曜日なのにやってるわけ?」 狭い部室には長テーブルが並び、制服姿の若者たちが、2人1組、真剣な表情で向かい合っている。「なんでって、みんな好きだからじゃないの?」「昔は違ったじゃないか」「昔からルールは変わらないと思うけど」 そりゃルールは変わらないさ、と
2018年11月16日 13:18
子供は私じゃない。 私の意思とは無関係の生き物だ。 血を分けたし、お腹の中で育てたのに、生まれてきた子は私ではない。私の中から出て来たのに、私ではない。これはなんだか不思議な気持ちだ。人類の神秘! みたいな話ではなく、変な感じっていう話。 出産するまでヒヤヒヤしたし、出産は手を繋いでいてくれた旦那に「なんか協力してよ!」と初めて怒鳴ってしまうくらい大変だった。 生まれてからも目まぐ
2018年11月15日 12:15
「お前、全部笑ってないな」 壁にかかっている写真を見て、加賀美辰彦はハハッと笑った。 リビングの入ってすぐのところにある、サイドボードの上には電話機が置かれている。電話機の上の小さな壁スペースには、家族の写真がたくさん掛かっている。が、それは当たり前の風景だったので気にかけたことがなかったし、子供の頃の写真なんて改めて見ていなかった。 写真に良い思い出はないから、そうかもしれんなと思い