続々々第3回打ち合わせをしましょ!
登場人物紹介
如月:リデビュー賞を受賞した作家
河北:講談社タイガの編集長
泉:講談社タイガの編集者
佐渡島:コルクの如月担当編集者
如月:っていう感じでどうでしょうか?
泉:プロット改稿案拝読しました! ……めっっっっちゃわかりやすくなっているじゃないですか……! これです、これですね! いいと思います!
如月:(ほっっっっっっっっっっとしたあああ!)
如月:(いつもプロットとか原稿送った後って、心臓握られてるみたいな気持ちになるんだよな)
泉:その上で、もしかしたらまだ固まっていないのは、「森巣とは何者なのか?」の部分でしょうか。 ラストでたどり着く答えなので、すべてを一言で言える必要はないものの「平にとっての」森巣は、ある程度明確であるべきだと思います。
泉:この表現の仕方は色々あって、お互いの関係を二人が了解していれば、ジョークのような形で処理することもできます。
泉:例えば「このコンビは解散するのか!?」という問いがある状況で「次の事件では、お前に車のハンドルは任せない」と言えば、このコンビは続くのだな、とわかります。 「森巣とは何者なのか」という問いに、平がどんな結論を出すのか。楽しみにしています。
如月:「森巣とは何者なのか?」は僕の中では割と固まってはいるのですが、ここで一文だけ書くよりも原稿のラストで、平が森巣のことをどう思ってるのか? をみなさまにも読んでいただいた方が説得力があるかな、と思いまして。小賢しいマネをしてすいません…!
河北:僕もこれでOKです! 事件部分(睡眠薬入りシュークリーム)は、ギミックを仕込むこと自体は可能なのですが、そこはあとで加筆することもできますし、謎は別にロシアンルーレットでもいいと思ってるんですよ。
河北:ので、まずは如月のプランで書き進めてもらうのが良いかと!
如月:キャラの魅力(内装)を意識して書いていこうと思います。が、ミステリ的謎事件(外装)は、まだこれでいいんかなぁと思っているんで、書きながら格闘してみます。
佐渡島:俺もこでいいと思うよー。早く読んでみたいね。
如月:(謎のチェックポイントでうろうろして迷子に入ってたから、助かったぜ。もっと早く打ち合わせを頼めばよかった。)
如月:最終話を書く前に、これだけ意識しといてってこと何かあります?
泉:この物語って、平と森巣の物語なので、二人がどうなるのか? をしっかり書いてもらいたいですね。
河北:誰が何の為に行動していたのか、わかりやすいといいですね。わだかまりやお金の問題もクリアされたらいいなと思います! あとは森巣をとにかく素敵に見せてください!
泉:あ、あと物語の中での名シーン、このセリフ! みたいなものがしっかりあるものが読みたいです!
河北:あ、あとですね−−
如月:ぴーろろろろろ
泉:あ、如月さんのキャパがオーバーした
河北:あんまり言い過ぎるのもあれだしな。良いラストシーンを期待してますってことくらいにしておくか!
如月:ぎーががががぎー
佐渡島:如月くんって、小説の中で特に何か起きてるわけじゃないのに面白い文章を書くじゃない?
如月:爆笑
河北:爆笑
泉:爆笑
如月:でも、くすりと笑いながら読み進めてもらいたいなと思ってるんで、その感想は間違ってないですね。笑って読んでたはずなのに、最後にぐっとくる、そういうのが好きなんで。
佐渡島:すいすいっと読めちゃうんだけど、キャラクターと読者の感情をコントロールして書けたらレベルアップすると思うよ。その感情が伏線になったりすると更にすごい。
如月:シンデレラ曲線は毎回意識してるんですけど、楽しい以外の感情もコントロールして書いて成功させたいですね。設計をしっかりやってみます。
如月:じゃあ、四話目を書いてきますね!
河北:(軽いなー、今度はちゃんと…)
泉:(煮詰まらずに書けるんだろうか?)
佐渡島:(果たして、如月はまた一ヶ月考え込むのか、それとも迷路を脱して四話目をあげるのか!?)
つづく