ぱっと思いつく好きな小説いってみよう!!
今日は、朝から洗濯をし、布団を干し、掃除機をかけました。
えらすぎ。これ以上、何を望もうというのか!
原稿も進めているよ。はよう終わらせたいね。
大胆予想:あと10日(7日と言えない小心者っぷりが窺えるね)。
今日、仕事で関わった人からおすすめの小説の連絡がきて、「おすすめの小説を教えてください」って添えられてたから考えてたんだけど、これは悩みますな。
相手が10冊くらい教えてくれたから、私も10冊くらいお返事したい。山本文緒がお好きなようだけど、相手の好みに合わせようかしら。いや、もうお仕事でも関わることあんまなさそうだから、後腐れなく自己満足で押し付けるか。
っていうわけで、本棚の前に立って眺めたり、検索してあらすじを思い出したりして時間を使ってしまった。でも、まだ思いついていない。
私、恥ずかしながら本を読んでも片っ端から忘れてしまうんだよね。
だもんで、本棚にある本でこれは積んでいるのか? 読んだのか? って手に取ってみてもわからなかったりする。
読書メモとか取っておけばいいんだろうけど、自分の読了ツイートを見ても「読んだっけ?」ってなっちゃうなんだよな。
それはさておき、ぱっと思いつく好きな小説いってみよう!!
伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』
→オールタイムベスト。これを超える小説って生きている間は読めないと思う。だから、自分で書いて挑んで書いている。面白過ぎる。
面白過ぎるんだけど、高校生の頃に人に貸して「よくわかんなかった」って言われて、びっくりした。そうか、こんなに面白いのにわからない人もいるのかっていうのは、ちょっと救いになっている。
乙一『GOTH』
→暗黒聖書。中学生の時に読んでしまったのがまずかった。猟奇的なうしおととら。
桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』
→中学生の時に読んでしまったのがまずかったその2。十代の閉塞感と無力感にあふれる生活の中が苦しいのに。
桜庭先生は新人賞の最終選考で「どれか一つ選ぶならこれ」って拙作を応援してくれたので、私は「あの時助けていただいた鶴です」って気持ちになっています。あのお言葉が心の支えでした。
米澤穂信『ボトルネック』
→高校生の時に読んでしまったのがまずかった。ボトルネックは排除しなければいけない。救いはないけど、そこに共感してしまう自分が悲しい。けど好き。
米澤先生は新人賞の最終選考で私のそんな褒めてくれなかったんだけど、好き。作品に罪はない。
パット・マガー『四人の女』
→成りあがった男が自宅に招いたのは、前妻・今の奥さん・愛人・フィアンセ。誰かを殺そうとベランダの手すりに仕掛けをしているが、一体誰を殺すつもりなのか。
俺は野心を持って何かを得るためにたくさんのものを失いながらあがき、打ちひしがれる男の物語に弱いんだあ。
ローレンス・ブロック『殺しのパレード』
→殺し屋ケラーシリーズの中でも一番好き。NYテロの後、どこか心がうまく適応できない殺し屋が立ち直るお話がとてもよかった。殺し屋稼業に戻っちゃうからこれからも人を殺すんだろうけど、それはそれとして良いドラマ。
チャック・パラニューク『サバイバー』
→『ファイトクラブ』を選ぶかと思いきや、『ファイトクラブ』は映画の方が好き。パラニュークだと『サバイバー』が一番ぶっ飛んでいて、怪物みたいなお話だった。誰も真似できない。憧れちゃうぜ。
天藤真『大誘拐』
→根が優しいけちな犯罪者が、和歌山の大地主である老婦人を誘拐する。最初は五千万円の身代金を要求するはずが、人質の老婦人が「私はそんなに安くねえ!」って言って日本犯罪史上最高額の100億の誘拐事件になってしまう。
子供の頃から老婦人に可愛がられたおばあちゃんっ子切れ者刑事が迫るが、老婦人が知恵を貸し、誘拐犯+人質チームVS日本警察の戦いになる。
台詞や展開に笑いがあって読んでて楽しいし、なんとなくの笑いじゃなくて違和感に意味が生まれていくし、何よりも一番の謎である「老婦人がどうして誘拐に手を貸すのか?」という謎の真相があかされた時、テーマがぶわっと吹き抜けてミステリのすごさに圧倒された。
阿部和重『シンセミア』
→地獄絵図。最低最悪エクスプロージョン。こんな物語を書いていいんだ! って驚いたし、笑っちゃうくらいの地獄絵図がエンタメとして最高だった。もっと、もっとくれ!! って思ってしまった。『ピストルズ』も大好き。
舞城王太郎『煙か土か食い物か』
→地獄絵図その2。ノリの良い文体と繰り出される惨劇、なぜか爽やかさを感じるラストは唯一無二で、やっぱり憧れてしまう。
トマス・オルディ・フーヴェルト『魔女の棲む町』
→地獄絵図その3。現代の町が舞台、囚われた魔女、魔女監視アプリ、などなど現実離れしていない世界で最悪のことをしていてよかった。人間は醜いし、魔女は怖ろしいし、ラストの地獄絵図に震えた。
江戸川乱歩「恐ろしき錯誤」
→短編集のどれかに入ってるんじゃないかな。『人間椅子』とかもそうだと思うんだけど、乱歩先生は物語の最後に「なーんちゃって☆ うそうそ!」ってやるチャーミングさが好き。恐ろしき錯誤は一番そんな感じがする☆
小林泰三「酔歩する男」
→『玩具修理者』に収録されてるんだけど、今日は昨日の先にあって、明日は寝たらやってくるっていう当たり前の時間の流れに「ほんとうかなあ?」って疑惑を向けるホラー。
読み終わってから、今晩寝たらちゃんと明日になるよね? って怖くなって、すごくいい。お土産のあるホラーが好き。
森見登美彦『ペンギンハイウェイ』
→森見先生は新潮ファンタジーノベル大賞の時に最終で俺を選んでくれなかったから許せねえ!!! って思ってるんだけど、それはそれとして、『ペンギンハイウェイ』のラストは100回読んだら100回泣いちゃう。物語に罪はない。ううう。泣いちゃう。
10作くらいと思ったけどそれを越えたので今日はお終い。
日報書くこと迷ったら、これからもこれを書けばいいのか! と気付きました。多分あとから「あの小説も好きなのに好きって言い忘れた!!!」ってなると思うし。今だけでも『海辺のカフカ』とか『侍女の物語』とかグレッグ・ベアの「姉妹たち」とか思い出したし。
好みの傾向として地獄絵図が好きなのかな。絵力で小説って漫画に勝てないのかなってちょっと思いがちなんだけど、「いや、戦えるぜ!」と思わせてくれるからかも。
『魔女が全てを壊していった』も地獄絵図描きたく書いた気持ち is ありました。
今、『ハツカネズミと人間』を読んでるんだけど、絶対好きになると思いながら読んでいます。
本日閉店