小説道5

如月新一のしょうせつ道5(裏道)

表では語り切れなかった、裏のクロニクル。
誰も知らなかった物語。
そして、誰も知る必要がなかった物語。。。
でも、なんだかこっちの方が書いてて楽しい物語。。。

高校生:高校生になり、俺は文化委員になりました。なんでかって? 名前が格好いいからです。
そんな中、文化委員会の会報誌を作らないか? と先生から打診を受けました。僕はノリ気でYESと答えました。でも、Wordだと、僕の思い通りにデザインができず、むかつきました。

で、調べたらプロはInDesignってやつを使ってると知りました。

母親に高い買い物をしたいからお小遣いをくれ、と要求したらタウンワークを渡され、またまたご冗談をと思いました。タウンワークにはドッグイヤーがされていて、またまたご冗談をと思いました。開いたページには赤マジックで丸がつけられていて「ここオススメ」と書かれていて、またまたご冗談をと思いました。

そんな訳で、俺は高1からアルバイトをしました。アルバイトで貯まった金は全部小説と漫画と映画とAdobeに消えました。

初めてのアルバイトはミスタードーナッツ。
俺は店の掃除と明日の仕込みをする係です。マスクと帽子を被ってるのですが、呼吸をするだけで太る気がしました。空気が甘いんです。俺の仕事内容的に、厨房でひとりぼっちです。FMヨコハマが流れているのが救いでした。
特技:ひとりごと、を身につけたのもこのときです。

二つ目のアルバイトは、近所のファミリーマートでした。
高二の夏休みから始めました。俺はミスドの孤独に耐えきれなかったんです。
でも、このバイトはなかなか良くて、売れ残ったパンやデザートを袋いっぱい持ち帰っていいという暗黙の了解がありました。美味しい仕事です。

印象深かった出来事は二つあります。

1つ目は、犬が一匹だけで来店した事件です。

待っても待っても、飼い主が来ません。首輪をしていない犬なので、このままだと保健所へGOする予感を俺は覚えました。パートのおばさんと相談をしたら、パートのおばさんが「犬には帰巣本能がある。だから、如月くん、犬の後をついて歩いてみてよ」と提案しました。

俺はマジでクレイジーな発想だと思いましたが、コンビニでの仕事にも飽きていたので、犬の後ろを尾行するのも悪くないか、と快諾しました。俺は昔から動物には優しいんです。

犬は歩き出し、知らないマンションに入りました。こいつは幸先がいいや、と思いましたが、犬は用を足すとマンションを後にしました。

俺は、犬のクレイジーさに愕然としながら、俺には責任がないので汚物は見ないことにしました。あくまで任務は犬の尾行です。

しばらくすると、店によく来るおばあさんが通りかかり、「あら山田さんち(仮)のペコちゃん(仮)じゃない」と俺に話しかけてきました。これはまさかの展開です!

「ちょっと待ってて!」とおばあさんは走り出しました。

おばあさんが走るから、犬が走り出しました。

犬が走り出すから、俺も走り出しました。

なんだこれ? サザエさんかよ? と思いながら、山田家に到着。
すると本当に山田家の犬だったのです! 飼い主さんは俺に何度もお礼を言いました。
そして、お礼がしたいと言いました。
で、俺は思いついたんです。

人生で一度は言って見たいセリフを、口にする瞬間がきた、と。

「名乗るほどのものではございませんよ」

決まりました。

「でも、お礼を」と食い下がられました。なので、仕方がなく、俺は答えました。

「では、ファミリーマート◯◯店をご贔屓に」

そう言って俺は、颯爽と山田家を後にしました。
決まりました。最高にクールってやつです。

でも、俺の知らないところで、俺の勤めるファミリーマートが8月で閉店することが決まっていました。よく考えれば、毎回売れ残りを袋二つ分持ち帰ってたんだから、閉店する理由はなんとなくお察しです。

綺麗にオチがつきましたが、俺は店長から「閉店するよ」と聞かされたときに、「なぜ俺を8月から雇い始めたのか?」と頭の中で?が浮かびました。これは謎のままです。

印象深い事件2つ目は、進藤くんの来店です。

進藤くんは、俺をハメて喧嘩をさせようとしましたが、友達です。フォーエバーフレンズってやつです。疎遠になっているけど、俺は進藤くんからいつ連絡が来てもいいように中学時代からメールアドレスを変えていません。読んでたら、いつでも連絡してこいよ。

話を戻します。
閉店間際のコンビニって、商品をもう補充しなくなるんですよ。なので、中身がスカスカになります。そんなスカスカのコンビニをぐるりと見てから、進藤くんは言いました。

この店、まるで死にかけてるみてえだな

俺はこのとき、店長が涙目になってるのを見てしまいました。
今でも忘れることができません。

フォーエバーフレンズ、進藤、空気を読め。

とりあえず、ここまで!

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ではではまたまた

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作家です。著作『放課後の帰宅部探偵 学校のジンクスと六色の謎』 読んでる間は楽しくて、読み終わったら何かが残る、面白い小説が好きです。 http://papermoon.gloomy.jp/index.html
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