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パストライブス見たよ日記になっちゃった

睡眠チャレンジ!
睡眠チャレンジとは、不眠症の如月新一が7:00〜7:30に目が覚めたら朝イチの映画を観に行くチャレンジである。

結果、2時とか4時に目が覚めたものの、なんとか二度寝、三度寝をできて7:25に目が覚めたので、朝イチ映画に行くことにした。

『パスト ライブス/再会』を観てきました。
特殊設定恋愛SFを書いてるんだけど、恋愛、恋愛 is って悩んでいたから、参考になるかなと思って。
結果、行ってよかったー!!! と思いました。
私はね、映画館がね、好きなんだよ。
映画の感想ではないんだけど、映画館が好きだっていう話をいていい?
いいよ。

子供の頃さ、学校行くのが嫌すぎるって思った時によく映画館に行っていたのね。お金がかかるからそんなしょっちゅうじゃないけど。
映画館を居場所だと思ってたわけじゃないけどさ、作り手の大人と向かい合っている気がして、子供ながらに緊張したし、わくわくしたし、世界を見れて楽しかったんだよね。
色々なことを映画から教わった気がするよ。
何を観た? って思い返すと、あんまり具体的な映画名を思い出せないんだけど。
何観てたんだっけね。

昔は、チケットを買うのもネットじゃなかったし、チケット売り場のお姉さんにどの辺りがいいか伝えて発券してもらっていた気がする。よね?
いつも後ろの方でいいですって言ってた気がする。

『パストライブス』なんですが、めっちゃくちゃよかったよ。感動したー。

ヒロインのノラは12歳まで韓国で過ごしていて、その時に幼馴染のヘソンという少年に恋をしていたんだよね。で、二人とも両思いんだけど、告白したり付き合ったりとかはしていなくて。
ノラは家族で海外移住することになり、二人は離れ離れに。
でも、大人になって再会をする。いまだにヘソンはノラに好意を寄せているし、格好良くてしっかりした大人になっている。
でも、ノラはすでにアーサーっていうちょっと野暮ったいけど人の良さそうなアメリカ人と結婚している。

20年越しの初恋を取るか、安息の家庭を取るか、ノラの心は揺れる。

みたいな話なんだろうなって思って観たんだけど、違くてよかった!
もちろん、そういう気持ちが0ではないんだろうけど、もっと大切な人だから向き合いたいっていう物語になっていて好きだったよ。
対話で、気持ちの整理をしていくっていうのが、よかった。
劇的なイベントを起こすんじゃなくて、とても丁寧だった。

お芝居もとっても素敵だったなあ。
好きな人を見つめる表情、緊張と喜びと照れと不安が混ざっている感じ。眼差しから伝わる熱や感情にもびっくりした。すごい、ここまで気持ちが伝わってくるんだ! って。
ヘソンがさ、格好良くて立派な大人の男になってノラに会いにくるんだけど、待ち合わせで所在なさげでさあ、スマホいじってたりしないで、そわそわしながら待っているんだよね。やあ、わっかるわあって思った。ヘソンの気持ちも伝わってきた。
で、ノラと再会のハグをするんだけど、ノラはアメリカンになっているからハグするんだよ。でも、ヘソンにとってはきっとハグってびっくり文化だから。っていうか、好きな人だし!! で、手をどうしたらいいかわからなくて、彷徨ってからぎゅっと抱きしめる感じとか。
もうね、わあってなった。

夫のアーサーもよくてさあ。冴えない物書きなんだけど。という時点で感情移入しちゃうんだけどさ。
ノラから話を聞いて、「それ、物語だったら俺は運命の恋を阻む邪悪なアメリカ人夫じゃん」って少ししょんぼりしてるの。
ここできっとさ、「俺はお前のことが好きだ! 誰にも渡さない! 会いに行くな!」って言われたい人もいるんだけど、アーサーは誠実だから「13時間もかけて会いにきたんだから、止められないよ」って言ったり、「負けちゃいそう」って顔をしてたり、もうね、いい奴すぎる。

ノラもヘソンもアーサーも、めっちゃいいキャラクターだからさあ、思ってたんだよね。
頼むから、頼むからノラとヘソンは肉体関係を持ってくれるなよ!!! って。
常々、私は疑問なんですよ。
不倫。
個人の事情とかはあるから全部に対してじゃないけどさ、いや、別れてから付き合えばいいじゃないって思っちゃうんだよ。
離婚してからにしてよって。

相手を慮るなら、大切にしたいなら、ちゃんと理性で感情や欲望を律してくれ!!! って思うので。

多分、私がロマンチストなんだと思うんだけどさ、好きな人のことを大事にしてくれよって思っちゃうんだよね。
だから、みんなのことをすごく好きになったから、嫌いになりたくないって思っていた。

映画終わってから、前に座ってたご婦人たちが同じような感想を口にしていたから、「私もそう思います!」って言いたかった。言わなかったけど。本当は別に言いたくなかったけど。

よかったよ。何もかもが愛おしい。
無言の間も、二人の距離感も、言いたいことがあるんだろうな、もっと一緒にいたいんだろうなって伝わってくるもどかしさとかも。
ラスト間際はものすごく、胸がざわついた。恋愛している時の緊張感を思い出した。
やあ、泣いてしまったね。ハンドタオルで涙拭まくりですよ。
アーサーが韓国語喋るシーンで泣いちゃって、「え、自分ってここで泣くんだ?」って驚いた。

画面も良くて、お芝居をしっかり撮っているのもよかったし、NYの名所と歩く二人の場面とかさ、すごくドラマチックなデートなんだけどロングショットで見たらよくある光景でしかないんだなとか思ったし。
ラストのカメラワークも素敵だった。覚束ない足取りとかが印象的に伝わってきたし。
思い返しても良すぎるよ。
「イニョン(運命・縁)」っていう言葉の解釈と使い方もよかったなあ。

やー、ずっとよかった。

恋愛が素敵! っていうんじゃなくて、人間が描かれていたからすごく好きな映画になったなあ。
人間って面白くてものすごく複雑で、書くのが難しいから。
ああ人間、ってなるとその映画なり物語なりが好きになっちゃうんだよね。

帰ってきてから、たまに映画のことを思い返したりしながら、原稿しましたとさ。
良い映画だった。

本日閉店

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