インプットも大事だよねっていうことで、小説を読んだり映画を観たりすることもしているんだけど、配信で映画を観られるようになって良い時代だよねえ。
もちろん、劇場の圧や迫力があるから劇場で観たい映画はたくさんあるんだけど。

映画を2時間まとめて観るっていうことをあんまりしていなくて、いつもご飯食べながら観てる。観ないよりいいでしょと思って。
だもんで、朝・昼・夜の食事で10分×3で30分、4日かけて1本観るっていう感じかしら。楽しみにしてたやつだったり、これはちゃんと腰を据えて観ねば！！　っていうのは2時間取るけども、大体こんな感じ。

今、『キャラクター』っていうサスペンス映画を観ながらご飯食べてる。
漫画家志望の主人公が殺人現場に居合わせちゃって、犯人を目撃して、その犯人をモデルにした漫画を描いたら売れっ子になれちゃったけど、犯人が漫画のファンになってどんどん家族を殺していっちゃって、みたいなお話。

突然ですが、リアリティって難しいですよね。
本筋に関係ないから気にしなくていいことなんだけど、映画の漫画家描写がちょいちょい気になる。
気になって「そうか？？？」って思ってお話に入れなかったりしてしまう。細かいこと気にしないで楽しめばいいじゃないのって気もするんだけど。もちろんねわかってはいるよ。でも、「そうか？？？」って首捻ってて話に集中ができない。

・漫画家志望の主人公（冒頭では漫画家のアシスタント。画力はめちゃ高い。人物もアクションも描けるし、パースなしでも外で立ったまま完璧な背景が描けちゃう。絵が上手すぎる）が、担当編集者に「あなたは良い人だから悪人のリアリティがない」「いそうな感じがしない」みたいな要は作家の性格とか人間性と結びつかないとキャラクターが描けないって言われる。
→そうか？？？
　いや、もちろんさ、作家性のある尖った悪人ってたくさんいると思うよ？
　DIOとか尸良とか、俺はすごい好きだよ。荒木先生も沙村先生も、良い人だと思うよ。……いや、どっかぶっ壊れてるよなとは思うけど。
　でもさ、お前がつまんねえ人間だから良い悪人キャラクター描けねえ、って編集者は言うのかね？　と思って。向き不向きはあると思うけど、勝手に人間性を判断して作家の限界決めちゃいます？？？
　……俺、言われたことないんだけど、編集さんは「如月さんは品性がアレだから、下衆を書くのがいいですね」って思ってたりするんだろうか。あく探の源とか、魔女全壊の宇田とか、書くの超楽しかったです。好き勝手暴虐をやりつくして、全ヘイトを買って死んでいくキャラ好き。

ちょっと脱線なんだけど、私は暴力がすっごい怖いし、周りの目が気になるタイプのポケモンだから、ちょっと憧れとかを持って悪役を書いたりするんだよね。そういうのもあると思うんですけど。
思うんですけど。

閑話休題

・ネーム、下書きなしで、原稿にペン入れしてる。（いるのかもしらんが、すげえなって思った）

・漫画家に住宅地の資料を頼まれて、写真じゃなくてスケッチをしてる。「写真じゃダメなの？」って刑事に言われるけど、「先生が家もキャラクターだからって」それって答えになってるのか？　写真じゃあかんのかって返事を主人公がする。
その後、背景は多分先生じゃなくてアシスタントさんが描くんでしょ？　主人公が描いた住宅の精密なスケッチはどうするんだ。

・連載が始まったら100万部突破でオートロック３段構えの広すぎるマンションに住み始めてる。羨まし過ぎるなって思った。ドリーム過ぎる。景気が良いぜ。羨まし過ぎる。羨ましい。俺も売れたい。

・漫画家の仕事部屋が、資料とか写真とか地図とかを壁に貼りまくってて（あの、よく見る写真を紐で結びまくってるやつもある）、「FBI捜査官が打ち切られた事件をこっそり調査してる隠れ家みたいだな」って思った。

・殺人犯の家が、真っ赤のにっこりマークみたいので溢れてていて、こっちもこっちで絵に描いたような殺人犯の家だなって思った。
『オカルトの森へようこそ The Movie』の白石監督信者の住んでいる家みたいな、暮らし辛そうなわけわかんない装飾だらけの家で、流行ってるのかと思った。
や、ぱっと見で狂気は描けてるけどさ、おるか？　そんな奴。構造とかビジュアル的にわかりやすくしてるんだろうけど。おるか？

でも、つまんないかって言われるとそうでもなくて、俳優陣が牽引してる感じがする。
小栗旬と中村獅童の刑事コンビが良い感じだし、漫画家菅田将暉がビビってる顔がビビってる感じでいいし、セカオワフカセの幼い声と言動のピンク髪殺人鬼が世の中舐め腐ってる感じでキャラっぽい。殺人現場も気合入れて陰惨になってて、陰惨だな～ってうっとりする。

映画はあと30分。楽しみです。

本日閉店