処刑人感想

敬虔なクリスチャン大暴走『処刑人』

映画感想シネマパラダイスの3本目は

『処刑人』だァー!!

仕事前に朝早く目覚めちまったら、とりあえず映画を一本観るよな。今朝見た映画は『処刑人』だった。

「わたしたちが恐れなければならないのは、悪人ではなく悪行です。善良な人々の心に巣食う無関心なのです」

この映画は、敬虔なクリスチャンでありボストンの路地裏に住む街のチンピラ、双子の兄弟マーフィー・マクマナスとコナー・マクマナスがひょんなことからロシアン・マフィアを返り討ちにしてしまうところから始まる。

彼らはプッツン切れてロシアン・マフィアを殺す。これで逃げるのかと思いきや、ちゃんと警察に自首をする。が、ちゃんと正当防衛が認められて彼らは街を守ったヒーローになる。

そこまでは美談として良いけど、彼らは務所で勝手に神の啓示を受けて、「悪なるものを滅ぼし、善なるものを栄えさせよ」となんか正義に目覚める。

正義に目覚めてなにをするか?

マフィアをかたっぱしからぶっ殺す!

WHAT!?

映画みたいじゃね? と軽いノリで銃だけじゃなくて、ロープやサバイバルナイフを持って、マフィアの会談に乗り込み、皆殺しにしていく。

この映画、面白いのかと言われると正直迷うが、楽しかった。 兄弟の犯行はハッキリ言って素人だ。そこに、マフィアの使いっ走りしてる友達が「悪い奴のことなら詳しいぜ!」と仲間に加わる。悪人どもが素人のノリでぶっ殺されていく。
だからプロファイリングを駆使するFBIの切れ者、スメッカー捜査官が登場したとき、いつ彼らを捕まえちまうんだろう? とハラハラする。

スメッカー視点の捜査パート → 兄弟視点のどんな犯行に及んだか

という構成も面白かった。派手じゃないけど、素人の戦いだからこそハラハラする銃撃戦も面白さのポイントさ。彼らは私怨で殺しをしてない。映画内では聖書を読み上げながら殺しをしていく。暴走したクリスチャンとして殺しをするので、死体の腕をクロスさせたり目にコインを置いたりしている。おいおい、まじかよって感じさ。

話を戻すと、彼らがしていることはなにか? 警察が捕まえられないマフィアをぶっ殺している。彼らの存在は町の英雄のようになっていく。

その結果どうなるか?

スメッカー捜査官が女装して処刑人兄弟の仲間になる!

WHAT!?

処刑人パーティが誕生し、法廷で法で裁かれない男を撃ち殺す。いつ、いかなる時も、悪すぎることをすると俺たちが現れるぞ! と処刑人パーティが言い、最後は彼らのことを町の市民がどう思うか? というインタビューが始まる。

「彼らは町の英雄よ!」「間違ってると思うわ」「ノーコメント」「もっとやって!」「ノーコメント」「俺は応援するね」「ノーコメント」「警察がやるべきだ」「ノーコメント」「すっきりした」「ノーコメント」

結局、ノーコメントが多い。「善良な人々の心に巣食う無関心」との戦いになっていくのだろう、みたいな示唆で映画が終わる。(いや、正直こんな奴らがいたら怖いよな)

兄弟のやってることって、バッドマンみたいなもんかな? とか、頭の悪い『デス・ノート』かな、と思う。なので、計画のずさんさにおかしみを感じると楽しめる。あとやっぱり、クレイジーなキャラクターたちさ。こいつら根は良い奴なんだけど、大丈夫かよ?? と心配になり、目が離せない。

『処刑人』以上ッ!

ではではまたまた

【トロイ・ダフィー監督の別作品】
処刑人Ⅱ(2009年)


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