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4話目を作りましょ!

登場人物紹介
如月:
リデビュー賞を受賞した作家
河北:講談社タイガの編集長
泉:講談社タイガの編集者
佐渡島:コルクの如月担当編集者

河北:ちょっと催促もしないと不安かなと思いまして。進捗どうですか?

如月:進捗、ダメです!

河北:あれま

如月:ちょっと呪われてるんじゃないかってくらい体調崩して寝込んでたってのもあるんですけど。

泉:原稿は健康から、ですね。大丈夫ですか?

如月:色々病院行って、ちっとよくなりました。ご心配をおかけしてすいません。。。

如月:原稿送れてないけど、まずいよな大丈夫かしら、いやまずいよな、と不安になってんでご心配痛み入ります…!

如月:でも、全く書いてないわけじゃないんですよA4で10枚くらいは書きました。序破急の序あたりまでは。


河北:書けてるじゃないですか。

如月:でも、煮詰まってるんすよねえ。構成はこないだ決まったんですけど、パシッ! とはまる謎がなぁ、謎よなぁとプロット見直して幾星霜という感じで。

如月:滑川が森巣に勝つために仕掛けをして誘導し、森巣と平がまんまとその通りにして勝ったと思ったら、森巣がその手も読んでいてという展開にしようとは思っているのですが、肝心の罠が、、、と。


泉:滑川は森巣をどうしたいんでしたっけ?

如月:濡れ衣着させたいのかぶっ殺したいのか、自分に挑んだことに後悔と敗北を植え付けたいのか、と逆算してぐねぐね感がてるんですけどね。でも、なんか長編のプロットっぽくなっちゃうというか、シンプルな筋にならないんで、気持ち悪いなあと。

如月:短編ミステリの王道の型ではない気もしますが、伊坂さんの『残り全部バケーション』最終話「飛べても八分」みたいな、謎が最初にどーんと用意されてパズルを解く感じじゃなく、イベントの予感はあるけどどうなっちゃうんだろうって転がりながら、そういうことだったのね! とわかってテーマがどーんという構成にしたいなあ思ってるんですけどね。

泉:あーあれいい最終話ですよね。そう言えば、四話目の舞台も病院になってましたね。最初のプロットではどこかの町でしたけど。

如月:幽霊がいるって噂の流れてる町を滑川の指示で調べさせられるっていう話を考えたんですけど、取材に行けなくなっちゃいまして。新型コロナが流行り始めちゃったんで、外出すると怒られる雰囲気になっちゃって。


泉:あー

如月:で、子供の頃から入院が多かったし、数年前に盲腸の手術で入院したんで結構病院のことをメモしてたんですよ。この機会に使おうかなと。

泉:舞台と構成は決まってるけど、煮詰まってる、と。

如月:やるべきことは決まってるんですよ。すごろくのマスみたいな感じで、事件が起きる、巻き込まれる、調査をする、罠だと気づく、犯人と対峙、負けると思ったら実は森巣が上回っている、エピローグ、っていう。

如月:ただ、最初の方のマスにある「謎と出会う」がどんな謎なんだよー! ってなっていて。


佐渡島:よし、じゃあ打ち合わせしよっか!

如月:出ました! 打ち合わせ! 考えの整理をしたいんですごく助かります!!


河北:編集者は、作家をサポートするためにいる存在なので、もっとワガママに使ってくださいね(笑)

如月:ありがとうございます(泣) 失望させて永久後回しの刑とかにされないようにしなければ、、、とビビっていたので、とても心強いです。

河北:そんなことをする編集者はいませんよ!

如月:(おったんや)

河北:(察し)

河北:如月はん!

河北:もっと評価されるべき才能の再デビューを、講談社が全力をあげてプロデュースをさせてほしいのです。

如月:もう一度、小説の面白さを、講談社を、そしてなによりも、あなたご自身の創作の才能を信じて、傑作を世に送り出しませんか?

如月:(そ、それはリデビュー小説賞の募集コメント…!)

如月:河北はん!

泉:私たちは、小説の未来と作家の才能を信じています!

如月:泉はん!

泉:うちらは、最強のチームやで! 遠慮なんていらんのやで!!
もっと頼ってもええんや!

河北:我々一丸となって、如月さんのリデビュー賞作品で世間を引っくり返しちゃりましょう!

佐渡島:うん、俺もみんなと一緒に手を貸すし、がんばるよ! ヒットさせよう!

如月:佐渡島はんも、ありがとう! おいは、しあわせもんでごわす。

如月:へっ、俺としたことが弱気になっちまっていたぜ。

如月:さあ、始めようぜ、打ち合わせってやつをよぉ!

つづく

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